災害時は、水・電気・ガスの停止により「調理ができない」「すぐに食べられるものがない」などの問題が発生します。このページでは実際の災害で起きた課題を踏まえ、緊急時に役立つ非常食・保存水の選び方、何をどのくらい備えれば良いのかを徹底解説します。
実際の災害で困ったこと
人の集中で避難所の備蓄が枯渇
「避難所へ行けば食事もトイレも備わっている」という前提が通用しないことは過去の災害から明らかです。避難所の備蓄は周辺住民が避難してくる想定量しかなく、在宅避難者の分などは考慮されていません。そのため、想定を超える人が殺到したり、物資を求めに集まることで短期間で枯渇する事例が何度も発生しています。
熊本地震災
地震の激しさと余震の多さから、頑丈な避難所に人が集中しました。想定避難者数を大幅に上回る人が避難所に押し寄せたため、備蓄していた食料は数回の配布で枯渇。
東日本大震災
都市部において、住民ではなく一時的な滞在者によって備蓄が枯渇しました。東京都心部では、交通機関の麻痺により数百万人の帰宅困難者が発生。各自治体が一次滞在施設を解放するも想定を遥かに超える人が流入したため、地域住民のために用意されていた食料が一晩で無くなりました。これ以降、東京都は「帰宅困難者対策条例」を制定。企業に対して従業者3日分の備蓄を努力義務化する流れが加速しました。

避難所の備蓄は周辺住民全員分ではない
多くの自治体では、周辺住民全員をカバーする程の備蓄は備わっていません。ビジネスや観光など、多くの人が集中する地域では、避難所の備蓄が足りなくなる可能性は更に高まります。行政備蓄だけでは直ぐに供給限界に達するのが現実です。だからこそ、自身の備えを確実に確保できる平時の準備が重要です。
食料は、直ぐに届かない
災害発生から3日間は「人命救助優先」
消防・警察・自衛隊・地方自治体など、災害時に支援を行う行政機関は、災害発生から3日間(72時間)は 人命救助を最優先として活動します。そのため、避難所への物資輸送は3日目以降になると想定されています。

支援物資輸送を妨げる災害被害
行政からの支援が始まっても、物資を届けられない事態が、過去様々な理由で発生しています。

能登半島地震 支援物資があっても物理的に運べない遅れ
半島特有の細い道路が破損や土砂崩れで寸断され、ほとんどの陸路が使用不能になりました。孤立集落が多数発生し、発災から3日~1週間以上、ヘリコプター以外では食料や水が一切届かない場所が続出。※「道がつながっている」前提が崩れると、どんな近くに備蓄があっても届けられないことが浮き彫りになりました。
西日本豪雨 指定避難所「以外」に避難している人への支援遅れ
大規模な河川の氾濫、土砂崩れ、広域に渡る浸水により、自宅の2階や民間施設に取り残される人が多数発生。行政支援は「指定避難所」に優先して配送されます。そのため、民間施設や在宅避難者などへの供給ルートが確立されるまで多大な時間を要しました。数日間、何も届かない状況が続いた場所もありました。
東日本大震災 未曾有の広域被害による麻痺
被害範囲があまりに広大だったため、行政の処理能力を超えてしまいました。市役所や町役場そのものが津波で流失し、支援活動を行う行政職員も被災しました。 通信網も壊滅したため、どの避難所に何人いて何が足りないなどの情報が把握できない状況でした。多くの避難所で食料などの支援物資が届いたのは発災から4日目以降でした。
大規模災害は想定を超える
行政も平時から防災計画に基づいた備蓄や支援体制を整えていますが、過去の大規模災害では想定を超える事態が発生し、備蓄の枯渇や支援の遅れが起こりました。 そのため政府(内閣府 防災担当)も、食料・飲料水・トイレなど各自が必要な備蓄を準備しておく重要性を呼びかけています。
災害時に困らない非常食・保存水の選び方
水も火も使わない非常食を選ぶ
災害直後は、電気・水道・ガスなどのライフラインがストップする可能性が高いです。そのため、普段通りの調理ができなくなると考えられます。また、支援物資が届くまでの間は、限られた飲料水を生活用水としても使用しなけれならず、調理だけで大量の水を消費するのは避けた方が良いです。
さらに、余震が続く環境では、カセットコンロなど火気の使用によって、火災などの二次被害につながるリスクもあります。

過去の災害で発生した事例
熊本地震
多くの自治体や家庭でアルファ化米が備蓄されていましたが、深刻な断水がその活用を阻みました。長期間の断水で、避難所の給水車に何時間も並ぶ人だかりが発生。 貴重な飲料水を「ご飯の調理」に使用することに抵抗を持つ人が続出。結果として手つかずのアルファ化米がそのまま残る避難所が存在しました。
東日本大震災
備蓄はあるのに食べられないという盲点が浮彫りになりました。
50人分のアルファ化米を調理するのに、約8Lの水が必要となり、断水下で8Lの水を確保するのは容易ではありませんでした。更に「お湯」にするためのカセットコンロ用ボンベも不足。水で戻すのに60分以上もかかり、冷たく固い仕上がりになったことから、小さなお子さんや高齢者には食べづらいという課題も出ました。

災害直後に活躍する非常食として「調理不要」「水も火も使わない」「そのまま食べられる」ものを備えておくことが重要です。
災害直後に役立つ非常食の例
- ●レトルトご飯
- ●レトルトパン
- ●ゼリー飲料
- ●おにぎり
- ●カンパン

保管可能な年数が長いものを選ぶ

非常食・保存水ともに、保管期間の長い商品の方が、
負担・コストともに少なく済みます。
保管可能な温度域が広いものを選ぶ
品質劣化のリスク
非常食の保管方法として「直射日光を避け常温で保管」と記載されているものは、常温(15℃~35℃程度)保管が必要です。しかし、災害備蓄品を置くことが多い倉庫や車の中は、夏場に50℃~70℃に達することがあります。温暖化の進む近年においては、生活住居内も40℃を超える期間が長期化しています。また、東北や北海道などの寒冷地では、-5℃~-10℃の氷点下になります。

常温保管しか想定されていない製品は、期限内であってもパッケージの膨張やひび割れ、中身の酸化、水であれば容器からの臭い移りなどが発生し、食べられなくなるリスクがあります。

対応温度の優れた商品のメリット
対応温度の優れた商品は包材(パッケージ)も特殊な仕様になってます。特殊なパッケージのため、外環境の影響を 受けず長期間、中身を守る事ができます。最近では、-20℃~80℃まで対応した商品も登場しており、氷点下でも パッケージが割れず、高温でも中身が変質しない強靭な包材になっています。
高温保管が可能な理由
最近の非常食は「加圧加熱殺菌(レトルト工法)」技術により、無菌状態を作りだし、「高密封パッケージ」で外からの影響を受けないよう密封することで、光や酸素をほぼ完全に遮断できます。そのため、過酷な温度環境においても菌が増殖して腐敗することを防ぎ、食品の味や栄養価を長期間フレッシュな状態に保つことができます。

「いざという時に食べられない」状態では、せっかくの備えが無駄になってしまいます。非常食・保存水を準備する際は、保管環境も考慮して対応温度域が広い商品を選びましょう。
非常食と保存水はどれだけ備えれば良い?
支援が届くまでの最低3日分、できれば1週間分の備え
政府では、災害時に備えた家庭備蓄として「最低3日分、できれば1週間分」の食料・飲料水の備蓄を推奨しています。かつては3日分が定説でしたが、2011年の東日本大震災において、広域に甚大な被害が発生し、物資の到着が大幅に遅れる事態が発生しました。今後発生する巨大地震として、30年以内の発生確率が60%~90%の「南海トラフ巨大地震」や、70%程度の「首都直下型地震」はいつ起きてもおかしくない状況です。これらの地震は甚大な被害が想定されるため、物流の停滞が1週間以上に及ぶ可能性が高いと分析され「できれば1週間分」の家庭備蓄を呼びかけるようになりました。
強い呼びかけを行った事例
1週間分の備えを特に強く呼びかけたのが、2024年8月の「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」です。
政府(内閣府・防災担当)は会見で「日頃からの備えを再確認し、1週間程度は自力で生活できる備蓄を点検してください」と指示をしています。発災から支援が届くまでに3日~1週間はかかると想定されているのが現実です。自身を守るため、平時にしっかり準備をしておきましょう。
1人あたり必要な食料と飲料水の目安
1日に3食分の食料と水2Lは最低限準備しましょう!
【最低3日間】
1人の場合:9食+水6L(2Lボトル×3本)
4人家族の場合:36食+水24L(2Lボトル×12本)
【推奨1週間】
1人の場合:21食+水14L(2Lボトル×7本)
4人家族の場合:84食+水56L(2Lボトル×28本)
下記に、人数ごとに必要となる食料・飲料水の目安をまとめました。備蓄準備の参考としてご活用ください。

完璧を求めず、まずは準備をはじめましょう!
防災備蓄は、必要だと分かっていても、全てを一度に揃えるには大きな費用がかかります。そのため、「いつか準備しよう」と後回しになってしまうことも少なくありません。
しかし、災害時本当に困るのは、「何も備えがない状態」です。
大切なのは、最初から完璧を目指すことではなく、できる範囲から始めることです。たとえ1日分でも備えがあるだけで災害直後の安心感は大きく変わります。少しずつでも備えを始めておくことが、自身だけでなく家族を守る第一歩になります。
生きるために最低限必要な備えから
防災について調べ始めると、医療セット、避難バック、ライト、バッテリーなど、必要に思える防災用品は次々と増えていきます。まずは、何を優先するべきか整理する事が重要です。
人が生きるために欠かせないのが「水」「食事」「トイレ」です。
特に、水とトイレに関しては過去の災害で命に関わる深刻な健康被害が発生しています。在宅避難を想定する場合、寝床や避難用の装備よりも、まずは生活を維持するのに最低限必要なものから備えましょう。そのうえで、必要に応じてライトやバッテリーなどを少しずつ追加していくことが、現実的に継続できる防災備蓄に
つながります。

3日以上の備蓄を準備する場合
温かい食事をつくる熱源があると良い
避難生活が数日以上続く場合、「温かい食事」が心身に与える安心感は非常に大きなものになります。
過去の災害でも、温かいご飯や汁物を食べられたことで、「ほっとした」「気持ちが落ち着いた」という声が多く聞かれました。温かい食事は、不安や緊張が続く避難生活の中で、精神的な負担の軽減になります。そのため、1週間程度の備蓄を考える場合は、非常食だけでなく、カセットコンロやお湯を沸かせる加熱剤など温かい食事を作る熱源があると避難生活の質が向上します。
アルファ化米は大量&中長期備蓄(4~7日目)向き
水も火も使わずに食べられる非常食は、電気・ガス・水道が停まる災害直後の備えとして非常に優秀です。
一方で、1週間分の備蓄を全てそのまま食べられる食品だけで揃えるのは、保管スペースやコストの面で負担が大きくなる場合があります。そこで中長期備蓄に適しているのが「アルファ化米」です。
【圧倒的な軽さとコンパクト性】
水分を含まないため、1食あたりの重さはわずか100g程度。
そのまま食べられるレトルト食品(200g~300g)に比べて半分以下の重さで、同じスペースに2倍程度の量を備蓄できます。
【炊き立てに近い満足感】
お湯を使える環境になれば、温かく、ふっくらとしたお米が食べられます。温かい食事は心が落ち着き、安心感が得られます。
【バリエーションの豊富さ】
白米だけでなく、五目ご飯やドライカレー、わかめご飯など種類が豊富で中長期間の避難生活4~7日目の食事の飽きを防ぎます。
短期と中長期を組み合わせた備蓄
アルファ化米は、5年程度の長期保存に対応しており、そのまま食べられるレトルト食品と比べて比較的安価です。災害直後(1~3日目)を支える「そのまま食べられる非常食」と、中長期(4~7日目)の備えに「アルファ化米」を組み合わせることで、価格を抑えつつ味のバリエーションを揃えることも可能になります。
災害時に困らない非常食・保存水 | THLストア
個人様向け災害直後に役立つ「水も火も使わない非常食」
災害発生直後の3日間は、開封してそのまま食べられる非常食がおすすめです。災害対策用の非常食として、まずはここから備えることをお勧めします。
単品の-20℃~80℃対応長期保存水もご用意しております。
保存水がセットになったバリエーション商品
中長期備蓄向け アルファ化米&発熱剤
3日以上の備蓄をする場合におすすめのアルファ化米。軽量コンパクトで味のバリエーションも豊富です。また、熱源があれば温かい食事が作れるので、不安や緊張が続く避難生活の精神的な負担軽減になります。
法人様向け 保管に適した専用箱 非常食セット
10人3日分~選べる非常食と保存水のセット商品です。非常食を専用のデザイン箱に梱包。保存水の箱と組み合わせキレイに収めることが可能です。事務所や階段下など、様々な保管場所にマッチする、見せる備蓄セットです。デザイン箱は厚手で非常に頑丈なため、積み重ねての保管が可能です。また、セット内容と賞味期限を箱上面と側面に表記しているので、管理しやすく企業備蓄に最適です。
単品商品
万が一の災害から従業者・ご家族を守る備えをしましょう!
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